こんにちは。あさがくナビ編集部の春田です。
今回は唐突に、私の現役就活生時代の赤っ恥をさらすところから始めましょう。
ESを提出、と言われた当時の私、何を思ったかCDを作って送ったことがありました。
理由は「人事担当者の目に留まるため」。 結果? 全滅でしたが、何か??
……ここで一つ注意。自己PRと言って企業に無関係の資料を送るのはNG。
「絶対にしてはいけない」とまでは言えませんが、印象は悪くするケースが大多数。
皆さんは私みたいなことは……え、しない? ですよねー!
とはいえ、やっぱり人事担当者の目に留まりたいというのは就活生の多くが抱える願い。「何か面白いことしなきゃ、人事担当者の目に留まらんでしょ」なんて考えてしまう人もいるかもと思うのです。私のように!
でも、自己PRで注目してもらうための一番の方法は、実は「書き方」。
しかも、ちょっとした工夫で誰でも見違えるほど魅力的な文章が書けるようになる!
なーんて知ったら、「今までの苦労は何だったの!!」って言いたくなるはずですよ。
――広告業界へ飛び込んで4年。その4年間の「気づき」から編み出された、「誰でも書ける! 滑らない・読んでみたくなる自己PR」 のヒントを伝授しましょう!
自己PRは、結論から言え。
《「お前の仕業だったのか!」
探偵が指さすと、犯人はにやりと笑ってうなずいた……。》
こんな冒頭、サスペンス小説なんかでよくありますよね、最初からクライマックス! すごいインパクトで、思わず最初から身を乗り出したくなりませんか?
でもこの書き方、ちゃんとした理由があります。人は「驚きを与えられると、理由が知りたくなる」んです。
だから、最初にインパクト⇒次に理由と書くと、みんなが注目する。
実はこれ、自己PRで使える表現方法。ちょっと書いてみましょう。
まず、結論を書く。次に理由を書く。そして最後に結論をもう一度書く。
「僕は御社で長く勤めたい。長く勤めて、「会社の生き字引」になりたい。
理由はこうだ。僕が尊敬している父は、僕と同じ年で入社した会社で、コツコツ今まで勤めている。その間に家族との時間も充実させ、着実に成長し、昇進した。
もちろん、惰性で長く勤めるのはよくない。僕は父から、長く勤めることで「計画的にコツコツと己を成長させていく姿」を学んだ。僕も御社で同じ姿勢を目指したい。そして最後には、この会社のことなら何でも知っている、相談すれば応えてくれる、という大きな信頼を得られるような人物になって、みんなから「会社の生き字引」と呼ばれたい」
ここでワンポイント、その企業ならではの事業や制度もつけ足しましょう。
「御社には○○という事業があり、これが成長途中であると聞いている。
僕もこの事業とともに成長し、御社の「生き字引」だけでなく、業界の「第一人者」も目指せたら、長い目で見た御社への貢献となるのではないかと思っている」
はい、出来上がり! 個人的な好みもありますが、ここまで書ければ最強です。
もちろん「である調」を「です・ます調」にしたりと手直しは必要ですが、基本形はこんな風に「結論から書く」ことが大事なんです。
出だしを変えるだけで、読み手の印象はがらりと変わる。
ここでコラムの冒頭のタイトル部分を振り返ってみましょう。
「だってなんか面白いことやんなきゃって思ったんだもん(´;ω;`)」
――訳が分からないタイトルだった? あらそうですかしらオホホ。
でも、このタイトルをタップしたから、あなたはこの「オホホ」が読めたはずです。
自己PRを毎日大量に読んでいる人事担当者は、ちょっとお疲れ。
同じ文章の出だしの書類の中から、突然結論をバシッと持ってくるだけで、「お、これは他と違うぞ?」と印象に残ることができるのです。
難しいと思ったら、3ステップでアレンジに挑戦だ。
とはいえ、突然書き方を変えるなんて…と思いますよね。
そういう時は、いつも通りのものをアレンジしちゃいましょう。
ステップとしては3つ。繰り返していると、そのうち最初から書けるようになります。 例えば、「事務職志望・コツコツサポート系」の自己PR。
(1)まずは今まで通り。
「私は縁の下の力持ちタイプで、学生時代は自主的にサポート役を頑張りました。御社では、この特性を生かして丁寧な仕事をし、みんなに信頼されるようになりたいです。」
(2)次に全体を入れ替え、形を整え。
「私は御社で、丁寧な仕事をして、みんなに信頼してもらえる人材になりたいです。
それは、私が縁の下の力持ちタイプで、学生時代から主体的に動いてサポートを頑張ってきたからです。」
これで最後!
(3)全体を「」などを使って装飾し、「!」や「?」でテンションを上げてみる。
「私は御社で「この人に任せれば大丈夫!」と言ってもらえるような仕事人になりたいです。
理由は私が「困っている人はいないかな?」と目を凝らしてサポートする縁の下の力持ちタイプで、みんなに頼られて、「任せて!」と胸をたたくのがとても誇らしいからです。」
ステップ1と3を見比べてみてください。全く違うでしょ?
でも言っていることは同じ。「学生時代のサポート体験を仕事に生かしたい」です。
もう一つ、慣れてきたらステップ3で、大事な結論を「一言」で置き換えてみましょう。
あえて、すべて理解するには重ねて説明が必要な言葉に置き換えるんです。
例えば、「周りから信頼される、コツコツサポートを頑張る人」⇒「仕事人」。
こうすることで、「ん、これは?」と疑問に感じた人事担当者さんが、もうちょっと前のめりで読んでくれるようになります。
その分、理由の部分はちょっと厚めにしておけば大丈夫。
これが、「すべらない」「読んでみたくなる」自己PRの書き方。
ほら、書き方ひとつで、案外「おっ、こいつちょっと違うな?」って感じるものに変わるでしょ?
皆さんの自己PRが、これで少しでも皆さんの魅力を引き出せるようになりますように!
この記事を書いた人
あさがくナビ編集部 春田
学校を卒業後、いろんな仕事場でいろんな仕事を経験したけど、いまだに天職が何なのかよくわかっていないおばさんライター。
趣味はゲーム。ひと狩り行こうぜ。