トッパンの多彩なフィールドを活かし、 「なりたい自分」を目指して焦らず成長してほしい ―凸版印刷株式会社―

あさがくナビ編集部が、各業界をリードする企業にインタビューを実施。皆さんの就活準備に役立つヒントを伺ってきました。今回インタビューにご対応いただいたのは、「社会的価値創造企業」を目指して成長を続ける総合印刷会社・凸版印刷株式会社です。 
 
 
―総合印刷業として高いシェアを占める凸版印刷ですが、印刷業界は今どのような流れにありますか? 


村上従来のペーパーメディア中心の業務内容から、デジタル化をはじめとした新たなサービスへと幅を広げていくことで、各社とも事業領域を拡大していると感じます。これまでは、企業が商品を世の中に送り出し、生活者の方々に買ってもらうためには、常にモノを媒介として情報を伝えることが必要でした。そのニーズを前提として印刷というビジネスがあったわけです。それが近年、情報コミュニケーションの多様化やITデバイスの進展などで環境が大きく変わりました。

 

―何が変化の転換点になったのでしょうか? 
 

村上購買行動において電子決済が当たり前になるなど、モノとの接点が減ってきたのだと思います。同時に商品の情報を伝える上で、印刷物の価値が以前ほど重視されなくなったことで、私たち印刷会社の商材・サービスもおのずと変化せざるを得なくなりました。つまり、商材・サービスの前段に位置する「お客様の課題」を深掘りし、生活者のニーズに沿った最適な解決方法を提案する必要が出てきたわけです。

 
 

―現在の印刷業界の中で、凸版印刷が大事にするコンセプトは何でしょうか? 

 

村上印刷業というカテゴリーにはなりますが、凸版印刷はもはやペーパーメディアの印刷物を提供していくだけの会社ではないと言えます。クライアントや生活者が直面する課題を解決していくために、どのような商材やサービスが必要かを一緒に考え、独自のソリューションとして提供していくこと。それが当社のビジネスの正体だと思っております。

 

―具体的にはどのようなサービスが考えられるのですか? 

 
村上クライアントや生活者のあらゆるニーズに応える多彩なものになるわけで、ビジネスフィールドは主に「健康・ライフサイエンス」、「教育・文化交流」、「都市空間・モビリティ」、「エネルギー・食料資源」の四つの領域に分かれます。クライアントのマーケティング支援は凸版印刷の代表的なビジネスですが、当社のCRM技術(※)とデジタルサイネージなどの表現デバイスを組み合わせて、店頭で来店客の特徴に合わせた情報提供を行って効果的な商品プロモーションを行うサービスや、医療系のビッグデータを当社の情報加工技術を用いて分析・加工し、有効なデータベースとして製薬会社等に提供して新薬開発の支援を行うサービスなど様々です。クライアントから依頼されたものを提供する従来型のビジネスに留まらず、培ってきた印刷テクノロジーをベースにして、クライアントの課題解決と、更にその先にある、社会を変えるようなソリューションを創造し提供していく。それが現在の凸版印刷の事業だと思っています。

※CRMは「Customer Relationship Management」の略。顧客情報を分析し、消費者1人1人に合った戦略を考えるマーケティング手法。

 


―「社会的価値創造企業」を目指す上での、今後の取り組みについて教えてください。 
 

村上様々な社会課題がある中でその一つにはなりますが、世の中の多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいる中で、凸版印刷はクライアントのDXを支援していく会社でありたいと考えています。当社には非常に多くの取引先がありますが、当社のDX支援は製造・流通・販売とサプライチェーン上の全ての領域において活用できるソリューションの豊富さが特長だと思っています。クライアントの課題に応じた最適なソリューション提供を通じて、企業の競争力や成長性を高めるお手伝いをしていきます。 

 

―ほかにも新たな事業展開の方向性はありますか? 
 

村上いくつもありますが、サステナブルへの取り組みもその一つです。生活・産業分野のパッケージ事業では、クライアントの製品のライフサイクル全体を通したパッケージの最適化設計や、持続可能な資源の利用を行うことで、製品の環境負荷低減とクライアントの事業の成長を両立させ、ビジネスを通じて地球温暖化やプラスチックごみ問題、食品ロスなどの社会問題に貢献していきたいと考えています。また住宅や公共・商業施設のインテリア・エクステリアに関連する建装材事業においては、環境負荷の低い製品をグローバルに提供しています。

 

―就職活動で大事にすべきポイントについて教えてください。 

 

村上私が企業を選ぶ際に大切だと思うのは、実際に企業の中身に触れてみて、自分がその企業で働く姿をイメージすることです。そのためにも、企業の中に自分から入っていき、社員との対話などを通じて確かめていただきたいと考えます。凸版印刷もそうですが、企業には様々な側面があります。事業内容や社員一人一人が実際に行う仕事内容、一緒に働く仲間や関係者、働く環境などなど、それらを具体的に知った上でその企業で自分は何をやりたいのか、どんな自分になりたいのか。その整理において手を抜くべきではありません。自分が働く姿をイメージできるようになるまで、様々な手段で企業のことを知ってほしいと思います。

 

―入社後に向けてのアドバイスをお願いします。 
 

村上会社に入った後、自分が何をしたいのか、漠然とでいいので方向感のある目標を持つことが大事だと思います。そうした入社時の想いを大事にしながら、実現を目指してキャリアを積み上げてもらいたいですね。その際、時間軸はあまり短くとらえ過ぎなくていいと思います。ある程度の範囲の知見を備えて、関係者や組織の仲間と共に、自分自身も楽しみながら主体的にビジネスを組み立てられるようになるには、経験も含めて一定の期間が必要と思っています。キャリアの先を焦らず、地に足をつけて、自分の本当の強みを見つけて磨いてもらいたいと思います。当社には、チャレンジングジョブという新たなキャリアに挑戦できる仕組みや、社員一人一人の想いに応えられる多彩な事業フィールドがあり、「なりたい自分になれる」環境がふんだんに用意されています。着実な歩みを大事にしながら、ぜひ自分のやりたい仕事にチャレンジしてほしいですね。 
 

―インターンシップの概要を教えてください。 

 
村上当社のインターンシップは、1dayや2daysでビジネス企画を体感してもらうワークショップや、様々な事業分野の社員との座談会により仕事内容への理解を深めていただくもの、学生の皆さんと社員が1on1で面談し、より一人ひとりの関心や疑問に応えていくものなど、メニュー多彩に準備しています。昨年はコロナ禍の中で7月中旬からオンラインでの実施となりました。今年も同様の実施になると想定していますが、昨年1年間、ほとんど全てをオンラインで行ってみて、学生の皆さんが実感持って当社を体験できているのか、皆さん自身のキャリアへの気づきに貢献できているのか、課題も多いと感じています。その点は工夫を凝らしていきますが、学生の皆さんが、自分の求めるタイミングで、求める内容のプログラムに参加しながら自分自身の就業観をつくっていける、そんなインターンシップを目指しています。是非当社のインターンシップで「自分が何をしたいのか」「どんな自分になりたいのか」考えるきっかけにしてもらえればと思います。


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